「謝辞」
3年前の春、日本は大きな悲しみに包まれていました。
忘れる事のできない東日本大震災。
毎日のように余震に怯え、この街も大きく揺れ、毎日不安な日々。
そんな中、子供達は期待と希望、
そして不安を抱えながら、入園式を迎えました。
親元から初めて離れる子供達も多かったでしょう。
カマボコ屋根の幼稚園の入り口で、
ママと離れたくないと大泣きする娘。
親として胸が引き裂かれる思いでした。
幼稚園で泣き疲れたのか、クタクタになって帰ってくる娘。
「幼稚園に行きたくない、ママと一緒にいる」とつぶやく娘。
そんな葛藤する日々が続いた事を、
当時の連絡ノートが記しております。
そんな時、毎日笑顔で迎えて頂いたのが、
梶先生やちえみ先生。マユコ先生、ミスターアラオやそ先生方。
先生方の「大丈夫ですよ!今だけですから」という一言が、
どれだけ私達を安心させたことでしょう。
そして、あの日から、3年近くが経ちました。
すっかり体も大きくなり、友達もたくさんでき、
幼稚園が楽しくてしょうがないようです。
笑顔いっぱいで楽しく登園している姿に、
3年間の成長を感じ、ここまでになったのは、
紛れもなく幼稚園の先生方の努力のおかげだと、感謝しております。
度々、幼稚園を近くから拝見する機会があり
先生方の仕事姿をみて、「そんな事までやるんだ」と。
私達の知らないところで努力されている姿に、
とうてい私にはできない仕事だなと痛感いたしました。
そんな大好きな先生達と過ごした3年間は、
子供達にとって、きっと忘れる事はないでしょう。
去年の夏の桃沢合宿では、「友達との絆」を知りました。
秋の運動会。伝統の鼓笛隊では「友達との連帯」を知りました。
最後のリレーでは「勝つ事の嬉しさ、負ける事の悔しさ」を知りました。
そして今日、「友達との別れ」を知り、「感謝」という言葉を知りました。
ひとつひとつに意味があり、たくさんの壁を乗り越えて、
少しずつ子供達は成長しております。
ひとりでは、子供は育ちません。親だけでも子供は育ちません。
今まで出逢った人、すべての方のおかげで子供達は成長します。
これからやってくる子供達の未来を「少しでも明るくするため」に、
「少しでも豊かにするため」に、我々大人達は、
一生懸命努力していかなければなりません。
「子供は、私達の宝です。」
本日は、加藤学園幼稚園卒園式に、
ご参列くださいましてありがとうございました。
保護者の皆様、素晴らしい卒園式でしたね。ご卒園おめでとうございます。
そして最後に、加藤学園幼稚園の園長、副園長、先生方、事務員の皆様、
3年間本当にありがとうございました。
「とても素敵な幼稚園でした。」
こばとの会 副会長
藤原慎一郎