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2013年8月 1日 (木)

「馬場浩史」

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穏やかな海でも、荒れ狂う海でも、

優しい灯台の灯りが私を照らしてくれた。

道に迷った私を丁寧に導いてくれた。

16年間ものあいだ。

突然、灯台の灯りが消えてしまった。目の前が真っ暗に。

この日が来るのは覚悟していた。

馬場さんの実家、埼玉行田市の持宝院。

安らかに眠る馬場さんの元へ。

私は、夜中まで馬場さんから離れることできなかった。

悲しすぎて涙も出ない。この現実をまだ受け止めたくないからだ。

しばらくすると、馬場さんの親友が続々と各地から集まってきた。

嬉しそうな馬場さん。明らかに表情が変わった。

思い出話が始まる。私は部屋の端っこで耳を傾ける。

自分に約束をしていた。最後まで泣かない。

きっちりと見届けるまでは。

出来の悪い弟子なりにも、最後くらいはちゃんとしたかった。

滞在二日目は、夕方からお通夜。

馬場さんに逢いに全国各地から。益子の兄貴達も。

三日目は、朝から告別式。境内に鳴り響くセミの鳴き声とお経。

別れの時間が一刻一刻と迫ってくる。ちらほら雨が降ってきた。

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そして、出棺の時。

最後にちゃんと感謝を伝えよう。綺麗に花を手向けよう。

でも、花を持つ手の震えが止まらない。

走馬灯のように、馬場さんとの時間がよみがえってきた

初めてお逢いした時の事。怒られた事。褒めてくれた事。

沼津に来て頂いた事。一緒にお酒を呑んだ事。

娘の誕生を喜んでくれた事。

16年、馬場さんの背中を追いかけてきた。

そして、遂に泣き崩れてしまった。

馬場さんの柔らかい顔に手をあて、最後の力を振り絞って感謝を伝えた。

「馬場さん、ありがとうございました」。

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偉大な人間を失った。最愛なる師匠が逝ってしまった。

そして、私の心の中で「デザインの神」になった。

真っ暗な空に、優しく輝く一番星。そう、あの人は本当の星になった。

スターネット主宰 馬場浩史 享年55歳。合掌。

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