「マフィンとアールグレーと」
マフィンとアールグレーと。
20年前の学生時代のコト。ロンドンの学校まで片道2時間。
自転車、国鉄、地下鉄。
朝早いため、決まって朝食は国鉄の中で。
駅の売店で、マフィンとアールグレーを買う。
ほぼ毎日同じ。
車両の中は、ほぼ毎日同じ顔ぶれで、同じ景色を眺めながらの朝食。
もちろん帰りも同じ。キングズクロスの駅で、
ハンバーガーかサンドウィッチを買って、電車の中で夕食。
宿題も電車の中。そんな毎日が、2年弱続いた。
決して、楽しい学園生活ではなかった。
同級生はみんなライバル、授業も難しいし、...宿題もいっぱい。
イギリスの食事は美味しくなかったし、生活するだけで大変だった。
パソコンも、インターネットもない時代。
ただ、電車の中で食べるマフィンとアールグレーが、数少ない楽しみだった。
特別、美味しいってわけではないが、この朝の時間が大事だった。
CDウォークマンから流れる詩が身に染みた。
「頬を突き刺す怖さがあっても、立ち向かう勇気が欲しい、
曲がりくねった迷路で、ほんとうの自分を探すんだ」
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